2月, 2013年
木村秋則さんと高野誠鮮さん
「ローマ法王に米を食べさせた男」の著者で、石川県羽咋市のスーパー公務員 高野誠鮮さん。
限界集落からの「奇跡の脱出」を実現させた仕掛け人。
限界集落とは、人口の50%が65歳以上という集落をいいますが、彼が変えたのはそれだけではありません!
平均年収87万円だった集落を、サラリーマン並みの年収をとる農家も続出させたのです。
・カンブリア宮殿にもご出演されました
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20121115.html
・ローマ法王に米を食べさせた男
http://www.amazon.co.jp/dp/4062175916
まさに限界集落からの奇跡の脱出劇。
その高野さんは、現在、奇跡のりんごの木村秋則さんタッグマッチを組み、日本農業を産業として進化させようという遠大な取り組みをされています。
その高野さん、昨年九州に講演でいらっしゃった時に、
「木村秋則さんは日本の宝なんです!」
とまで仰っておられました。
「このエピソードを九州一つの会のホームページで発信していいですか?」と確認した折には、「もちろん!! ” がんがん ” 木村先生のことを言ってください!」と。(^^)
高野誠鮮さん達が2年前から指導を受けている、木村秋則さんの自然栽培は、除草剤や農薬肥料を一切使わないものです。
😮 有機とどう違うのか?
・有機は、肥料を動物の糞など「化学」的じゃないものを使おうというものですが、木村さんの場合は、肥料自体を使わないのです。
そのお話が『致知』2013年3月号に掲載されています。
限界集落の棚田のお米をローマ法王に献上した視点で、今まさに農業界全体を見据えておられます。
以下に、『致知』2013年3月号記事の一部を抜粋します。
【記事は、致知出版社さまの許可をいただき掲載させていただいております】
高野
私もこれから日本の農業は「オールジャパン」でいくべきだと思っています。いまは、「北海道の米は新潟よりうまい」と国内で争っていますが、今後は世界をマーケットにしないといけない。
野村
世界という視座を持つということですね。
高野
おっしゃるとおりです。日本の農業の未来を考えた時、私には希望しか見えてこないんですね。九州ほどの面積しかないオランダが世界第三位の農業輸出国です。日本は四十八位。これまで日本は世界で売れるものをつくってこなかったけれども、やり方さえ考えれば一大輸出産業になる可能性が十分あるんです。
いま羽咋では除草剤や農薬肥料を一切使わない農法にチャレンジしています。この農法で栽培された米で握ったおにぎりは腐らないんですよ。考えてもみてください。おにぎりにカビが生えて腐るようでは、江戸時代、どうやって握り飯を持って旅に出たんですか。昔のおにぎりはかちんこちんの乾飯になって、お湯を入れたらもとに戻っていたんです。でも、いまのおにぎりは腐りますよね。野菜も冷蔵庫で忘れられたら二週間くらいで溶けますよね。でも、私たちがつくるほうれんそうは枯れるだけです。トマトも枯れます。 人間も同じです。昔の僧侶は枯れました。でもいまの人間は死んだ後、腐ります。なぜか。体に余計な薬品が入っているからです。腐る農業か、枯れる農業か。日本の農業のクオリティーがあれば十分世界と勝負できるんです。「『致知』2013年3月号より」
「枯れる農業」というものが、” ぴん ” と来ない方も多いと思います。
枯れるミニトマトの写真が載っていますのでご覧下さい。
http://www.city.hakui.lg.jp/sypher/www/info/detail.jsp?id=3930
普通はミニトマトをずっとおいておくと、どろどろに腐りますよね。
腐るのは、野菜成分ではなく、農薬や化学肥料、未発酵の堆肥の成分が腐っているのです。
★対談相手の野村様は、地方の路線バス会社として40年ぶり黒字化を成し遂げた十勝バス社長さん。この対談記事も、大変素晴らしいものでした!
★「致知」は本屋さんには売っておりません。定期購読者のみの雑誌(毎月10万部発行)です。素晴らしい内容ですので、是非ホームページもご覧下さい。