会長旅行記 延岡の素敵なタクシー花井運転手のおはなし その5

2014-05-16

★(その4までのあらすじ 素敵な延岡のタクシー運転手花井さんのアテンドで、楽しい延岡の夜の観光のあと、チキン南蛮をたべながら、花井さんの哲学をうかがう会長。前回につづき、花井さんのさらなる深いお考えの話です)

花井さんは、大事そうにノートを取り出されました。 「ちょっと見てみて」

それは、花井さんが観光案内をされた方たちの感想文、お礼の文章がつづられたノートでした。

「今2冊目にはいったところ。今日のような延岡のご案内とか、高千穂へお送りしてそのまま高千穂の神社を、解説付きでご案内したら、喜んでくださって感想とか書いてくれるの。宝物だよ」

個人情報は目にいれないように、ざっと文章を追います。
「すごいや~、私と同じような花井ファンが全国にいる。楽しかった、お会いできて本当によかった、とかいっぱい書いてある。うーん、”花井さんにお会いできてよかった”というコトバが多いですね、さすがです!」

「ありがたいことに、都会に帰ってお友達を紹介してくださる方もいらっしゃっってね・・・」

花井さん、照れくさそうだけど、やはりうれしそう。

「自分で言うのもなんだけど、勉強の甲斐あって、ご案内はそれなりにできるようになったと思うし、高千穂なんか決して安価ではないから、絶対に絶対に料金以上の満足をして頂けるようにこちらも必死で努力する。
それに、僕がうちの会社と交渉して、高千穂へのお送りと高千穂でのご案内は、もうメーター関係なくちょっとお得な料金で設定をしてもらったんだよ。うちの会社もわかってくれてね・・・。
お客様も本当に喜んでくださる、ガイドが楽しかったと言ってくださる、するとこっちも本当にうれしい・・・」

「花井さんの解説で高千穂の神社を周るのは、それは本当に最高でしょう!」

「ありがとう、ちょっぴり自信もついて、延岡の高千穂行きの高速バスの乗り場でバスを待っている方に話しかけたりするようになったの。 もちろん断られることのほうが多いけど、バスをやめてこちらを利用してくださる方もいる。それとね、断った方にも気持ちよく出発して、観光を楽しんできて欲しいと思うから、バスが発車するとき、その方に「いってらっしゃーい、いい旅をね~」と言ってバスが見えなくなるまで手をずっと振るの」

「そ、それはすごい。相手の方もうれしいですよね」
「うん、手をずっと振ってくれるよ」

・・・・・・・・・・。

「花井さん、3年前におめあての神社がいまいちだったと言う私を、御陵に連れて行って下さったのも、花井さんの思いやりからだったとわかってました。
あの時は本当にありがとうございました」

「いやいや、そんな。ただ・・、うん、やっぱりね、長崎からわざわざ延岡に来てくれたあなたを、がっかりさせたまま帰したくないとは思ったんだよね・・延岡を好きになって帰って欲しかったと思った・・」

「本当に最高の思い出ですよ~、もちろん今夜もです。夜景は本当にきれいだったし、このチキン南蛮も美味しいし!」

eat0ogura0606a

花井さんははにかんで、ありがとうと仰いました。 花井さんは、きっとばりばりのビジネスマンだったのだ。お仕事を一生懸命されてて、人望もとてもあったと思う。
先ほどのお知り合いの方の花井さんへの態度からも、それは感じられました。

そうして数十年されたお仕事が終わり、タクシーの運転手になったとき、タクシーの運転手として、最高の仕事をしよう、お客様に喜んで頂こうと努力されてこられたのです。

いや、お客様だけでなく、ご縁があったすべての方に対して、「延岡を代表する気持ち」で観光に携わるプロ意識と思いやりの心をもって、接してこられた・・私はとんでもなく素晴らしい方と出会ってたんだなあ・・。

「花井さん、明日は私宮崎市方面に南下します。その方向で、延岡の近くのおすすめのところはないですか?」

「(ちょっと考えて) 隣の日向市の美々津は知ってる?」

「(たまたま)知ってます」

「神武天皇が東征に出向したところなんだよね。近くにはね
女性が好きそうな「クルスの海」ってあってね、これは有名になってきたけど、そこに行くと願いが叶うって言われてる。そこもまわれるよ」

願いが叶う?目がきらり、おもしろそう!

「花井さんは明日もお仕事でしょうか。また、タクシーで行くとなったら、かかる時間と費用はどんな感じでしょう」

明日、花井さんは案内可能ということ、費用はこれくらい、と説明下さる。おお私の財布でも大丈夫だ!
(これが2人、3人連れで割ったとしたら逆に安すぎる位)
日向に行って観光するのに必要な時間も、もともとの予定に差し障りはない位だった。

タクシーは、時間を買うという意味もあるんだなあ、と
しみじみ思いながら私は言った。

「花井さん、明日の朝、美々津に連れて行ってください、お願いいたします」
(その6につづく)

Copyright(c) 2014 九州一つの会 All Rights Reserved.